逆転の発想・第一部−個人投資家の為の株式投資

 

僕がツイートすると相場が後からついてくる

 株式投資は執行した瞬間から先は誰にも分りません。格言もチャートも全て過去の事象なりデータから生まれたものでどれも未来に対して無力で、その履歴から見える傾向やアノマリーみたいなものにすがる事になります。
 株式チャートは過去の株価の動きを示すものですが僕にとっては公開予告売買をした日から未来に向かって幾度も幾度もtwitterで「僕がツイートすると後から相場がついてくる」と書いたように結果の実証役を果たしてくれました。
 僕は36546時中ネットを開いて世界中の材料を集め将来NEWSになりそうなネタを見つけ出し、人脈を総動員して情報を集め、常にNEWSより早いツイートを心がけ、年に数回程度の売買をするスタイルを確立しました。その結果として各種政治・経済のNEWSを反映した株価の方が僕の後追いになっているのです。

  株式投資は戦争です。必ず勝者と敗者があり、先人たちの残した教訓もチャートも実戦で勝てなければ絵に描いた餅です。
  僕は「公開予告売買→結果検証」という予測不能な未来の出来事の予知にチャレンジし7年に亘り奇跡に近い連戦連勝を遂げました。強いて勝因を挙げればバブル期に確立した「逆転の発想・究極の投資哲学」に基づき、ぶれる事なく経験的事実から行動に表れる市場心理の動きを誰よりも早く的確に捉えた結果と思っています。
  一般的な「株式投資のこうすれば儲けられる」式のhow-toものとは切り口も違えば発想も違います。twitterというオープンな媒体で証明され、後からチャートが裏付けてくれた画期的な正真正銘のドキュメンタリーです。

 2009年春某出版社から「逆転の発想・究極の株式投資編」を出版すべく脱稿しておりましたが交通事故の重い後遺症発症で叶いませんでした。
  理論的にいくら優れていてもその類のものは掃いて捨てる程あるので投資家への説得力では何れもどんぐりの背比べです。後遺症と闘いながら20081月から僕の投資手法を実戦で検証するためにネット上で「公開予告売買結果検証」する大胆な手法で、20104月からはtwitterに同時移行し、より信頼性の高い周知徹底を図り、結果の後出し・後講釈等一切許されないところへ自らを追い込んでチャレンジしました。

この間twitterで僕なりに守ってきた事があります。@業としないA勧誘しないBdebateしないC讒言しないD後講釈しないE言訳しないF虚言しないG粉飾しない等完全に僕の投資哲学を書き残す随時日記としての利用に限定してきました。

バブルの崩壊から失われた20年、サブプライム問題・リーマンショックのどん底からスタートし、2012年末自民党の大勝を受けた相場の反転、20135月の市場10番目の暴落まで当りに当ってその実績をtwitterで証明できた事から「僕がツイートすると相場が後からついてくる」逆転の発想が「まぐれ当たり」でないことが実証されました。そして安倍政権の2年間一度もぶれることなくドルの一強をを信じドル現金を担保に225で中波を掬う手法も確立しました。

情報化社会では市場関係者はだれでもリアルタイムで情報を共有できます。しかし結果が千差万別なのは受け手の感性・相場観に負うところが大きく強欲の世界で結果を出して生き残るのは容易ではありません。

以下は僕の「逆転の発想」が実戦でも十分通用することを証明した投資手法の中から特に重要と思われる「株式投資の濃密なエキス」を取り上げました。  

ホームページとtwitter7年に亘り挑戦し続けた集大成を見る事が出来る現在進行形のドキュメンタリーです。

https://twitter.com/hajime_c 

1章 「僕がツイートすると相場が後からついてきた7年の奇跡」


 このグラフは2008年〜20137月東証と大証の統合までの公開予告売買・結果検証をWEB日記とtwitterが証明してくれた嘗て業界の誰もが為し得なかった奇跡に近い実証実験の履歴です。↑↓部分はその年の転換点になったところで僕がピンポイントで予告売買をツイートした日です。同期間の東証一部単純平均のチャート(出所ゴールデンチャート社HPより)を後から重ねたもので直近から遡り200810月の歴史的安値までピンポイント(即日から数日手前)で年間の天底を捉えていたことを証明しています。

二葉亭四迷の其面影に「欲というものはね、人間を蒸留して取ったエキスだよ」というくだりがあります。株式市場は欲の上に強が付く強欲の世界です。  
 その強欲の世界の市場心理を見事に読み取り、勝ちきった「逆転の発想」がtwitterという公の媒体で証明されたまさに「事実は小説より奇なり」な画期的出来事です。
 政治・経済のシチュエーションは刻々変わっても株式市場の根底に流れる不変の真理があります。
 20081月からWEB日記とtwitterによる140文字の随時日記の全てをホームページで遡ることが出来ますが、第1章では上のグラフの↓↑の日の潮目を的確に捉えた象徴的なツイートを取り上げています。反時系列で直近から起点まで結果から遡っていつ何を呟いたか、それが正しかったか間違っていたかを検証するコペルニクス的転換で株式市場と戦った7年の記録です。

 2012年末民主党政権が倒れ、安倍新政権が誕生しました。リーマンショック、大震災、円高と株式市場には不運な時代と一転円安株高になった後の2年を僕なりの特徴的な手法で乗り切った事を第三部で詳述しますがここでは麻生政権→民主党政権の3年間→安倍政権発足迄の長期円高終焉期の記述です。

2013626日】

前半の最後の勝負は振り返れば背筋が寒くなります。5/23先物15950新規売(日経平均の高値15942で即日暴落)6/13先物12450新規買(日経平均の安値12415で翌日反発)6/2413450決済売(日経平均の高値13426で即日反落)は丸でサーカスの空中ブランコでした。

2013624日】

先週届かなかった13450円の指値が寄付で出来ました。区切りの1000円丁度をゲットしました。昨日の都議選で自公の全員当選は別にしても想定の範囲内であり今朝の株価は既に参院選での自公の過半数を織り込んだものと思っております。残りのCME$¥どちらも今日中に決済して夏休みに入ります。

2013613日】

9月物買が12450円で出来てきました。注文出している間にも真空地帯を乱高下しています。6/6の安値に対して今日がダブルボトムになるかもしれません。

暴落後のセリングクライマックスを捉えて新規買いを入れ、谷深ければリバウンドも大きくなると予測、返す刀で1000円抜きのおまけまでつきました。

2013523日】

株9 夕方のTVは後講釈一色です。昨日までそれいけやれいけと煽りに煽っておいて暴落すれば過熱感があったとかヘッジファンドの売りだ中国のPMIだと責任転嫁です。一旦亀裂が入ると戻り待ちに戻りなしで簡単には持ち直しません。投資家は自分の財産は自分で守る事を改めて肝に銘ずるべきです。

株8 225夕場で14600円で取敢えず手当しました。$建と¥建では2030円違いますが1日で約1300円抜けました。今朝16000円が今年の高値になるかもと書いたらメールで「老人ボケ?」と友人から冷やかされました。でも場味が悪いと感じたそうで見切ったと連絡がありました。

株7 日経平均が1100円暴落してドル円は101円台を保っているので今朝の$建の15950売りは1日で千円以上取ったことが無いので夕場の225で買います。両建てして買の方を手仕舞いドテン売ったので小出しのロスは全て埋まり大幅の利益となりました。勝負に勝ててラッキーでした。

株6 食事をして一杯やって戻ってきたら景色一変で吃驚です。ふつうは寄りから暴落するので手が打てない事が多いのですが今日の東京市場は午前中16000円に突っかけて対応する十分な時間がありました。結果として寄り前に書いた事が的中してしまいました。徹夜になりそうです。

株5 リアルタイムで結果が分るので時差も感じません。15940円で買建分を決済し760円コストを上げたので調子に乗って今朝外してから250円上げている225$を15950で新規に売ってみました。東京もドル円が今日のNY高値103.74に接近しているので抜けるかどうか様子見です。

株4 両建てして確定した損が又増えるかも知れませんが取敢えず$建で640円コストを上げたので、2251週間前の事を考えたら一旦外してみます。ドテン売りに転じたいくらいの衝動に駆られています。為替がカバーしてくれているのでつい勝負したくなります。所詮相場の天井は誰にも分りません。

株3 E長期金利の上昇。Fドル円が103円後半まで円安。等々から相場観が強弱分かれる局面を迎えております。両建てした場合利が乗っている方を切るか損の方を切るか相殺して損益を確定するか常に悩む問題です。僕はリスクを減らす為NYの下げを見て225$建の買いを15700円で外しました。

株2 理由は@大手証券が今年の高値目標を16千円〜17千円に上げた。A個人投資家が大量に参入してきた。B出来高が60億株を超えた。C円安に対する日経平均の上げ幅が加速して5月は1円で350円前後になった。Dヘッジファンドに売りに転ずるところも出てきてた。

株1 連日戦略会議に顔を出していますが、日本株投資に関しては昨日の日経平均の15600円乗せ夜間CME16000円タッチで引けは東京の引け前後まで長い上髭を残しました。何度も書いていますがあまりにも上昇ピッチが速すぎて16000円は年間の高値かもという意見も出始めています。

225先物の買持ちを利食いどてん新規売りした約定値は日経平均の高値より上の価格で売れ、その日のうちに1100円暴落する直前のワンチャンスの離れ業となりました。

211313日】

昨年819日の「株雑感」112日の「何故今株?」は半世紀以上株式投資に関わってきたものの多分人生最後の思いです。大きな潮目の変化をそれほど強く肌で感じていました。大手N証券が「当面株屋でなく債券屋で食べる」なんて言っていた時がまさにどん底でした。世の中は皮肉なものです。

東証一部単純平均200円接近のラストチャンスでした。来るべき自民党の圧勝アベノミクスの異次元緩和による相場の転換を知る由もない時点での判断でした。


20121011日】

 一旦損切りしたシャープを145円で買い直しました。ロスカットを入れたことにより持続すれば2割の損を半減できたのでまあまあです。僕がよく参考にする東証1部単純平均が今日は又200円に近づいています。いつも当るとは限りませんが僕にとってはリーマン以来100%実績のあるデータなのです。

2012112日】

何故今株?(8)まだまだ挙げたらきりがありませんが投資意欲があるなら少しは自分で考えてみてください。世界中がじゃぶじゃぶの金融緩和です。水が低きに流れるのと同じです。有り余った金がやがてよいか悪いか別にしてインフレを招きます。さあ特売場へ掘り出し物を探しに出かけてみましょう。

何故今株?(7)そこまで証券会社が落ちぶれる程株式市場も低迷している訳で株式市場が続く限り昨今のように市場全部を買っても損をしないような時期は戦後初めてだから若い人が今から投資を始める絶好のチャンスが訪れていると思うのです。投資の機会はここにいるものしか得られない贈り物です。

何故今株?(6)証券会社が凋落し顧客を減らし続けた最大の理由はバブル期まで明けても暮れても推奨株を買わせる営業政策をとり続け、バブル以降の下げ相場に順応できずに転げ落ちていったのです。今頃になって「当面株屋でなく債券屋で食べる」なんて「羹に懲りて膾を吹く」類にしか見えません。

何故今株?(5)昨日パナソニックが決算発表で新たに特売候補に加わりました。まだ下げきっているとは思いませんが最近一足先に下げたシャープを買ったのも同じ感覚です。僕は1部市場の貸借銘柄しかやりません。その類の会社はめったに倒産しないからです。それでも十分な成果をあげています。

何故今株?(4)バブル崩壊後の失われた20年は「塩漬」は死語に近いものでした。買えば下がることで生まれた言葉だからです。しかし最近の僕の投資を見てください。利がのって持ち続けています。これは戦後の成長経済がご破算になり新たな投資基準が生まれている事を示しているからです。

何故今株?(3)僕が公開投資で連戦連勝だったのは新規買いは徹底して底値を叩いた株しか買わなかったからです。一昨年末バナナのたたき売りで額面前後を買った土建株、事故で下げた東電、事件で下げたオリンパス等どれも安値から平均23倍になりました。皆数十年ぶりの安値を拾ったからでした。

何故今株?(2)リーマン以降戦後の高度成長経済を支えた優良株といわれたものの中に30年〜50年ぶりの安値を付けるものが多数生じました。僕の投資方針は時代の流れについていけなかったそうした株を持続目的で選別買いして指数が上がれば先物を売りコストを下げて対応してきました。

何故今株式投資か?(1)僕が株式投資を始めたらいいと思う理由をいくつか挙げてみます。最近の東京市場は僕が関わってきたこの半世紀で最も新規投資(現物買い)した場合のリスクが小さいと思っています。ここ数年は毎日がスーパーの特売場で掘り出し物がごろごろしている環境だからです。

2012819日】

株雑感5…先進国で一番景気の落ち込みがないのは日本で意外に底堅いのは米国です。株式市場は先見性を発揮しているとみるべきです。材料はファジーな内がよく懐疑的な中でロスカットを入れながら勝負するのが良い結果が得られます。今週はまさにそんな胸突き八丁に差し掛かっています。

株雑感4ドル円も79円半ばまで来て輸出関連株も少し元気です。為替も一気に80円はないとの見方が多いようです。しかしこれもタラレバの世界でユーロ円・ドル円ともに一段の円安にでも動けば思わぬ株高も示現します。上昇相場は商いを伴うのが普通です。格言「閑散に売りなし」が試されます。

株雑感3久しぶりで日本の市場関係者の見通しのまとめ読みです。サマーラリーありの見方も少数派でしたが実際には一気に9千円を突破し今週は総じて先高には慎重論が多いようです。ショートを持っている人には気休めになりますが僕は相場の意外性が本性をむき出しにしている気がします。

株雑感2…7月中旬ロンドンに集まった仲間たちは26ドルまでに買ったFBはその後の33ドルまでの戻りで殆どヘッジしてロックアップの終了を待っておりました。売却解禁で大量の売りに押され20ドルを割っていますが十分予測された事です。プロは常に需給関係を見据えた先読みをしております。

株雑感16週間ぶりで戻りました。出発前に予測した通り東京・NYはサマーラリーたけなわでです。ダウ平均はリーマン後の高値まであと4ドル、S&Pは既に4年ぶりの高値です。日経平均は9千円に乗せこちらも先物は一足先に5月の窓埋めに向かっており一番強弱の分かれるところです。

819日「株雑感」と112日の「何故今株?」はリーマンショック以来の、いやバブルがはじけてから23年ぶりのアベノミクスが始まる前の最後の買い場と捉えていました。

これほど執拗にはっきりと買い場と断言した市場関係者はいなかった時期に「株式投資を始める絶好のチャンス」の声を挙げたのは1年後の株式の先見性を読み切った結果でした。

201264日】

株式市場が上にも下にも行き過ぎるのは相場の常です。今ショート・ロングどちらに分があるかと問われれば僕ならロスカットを入れながらロングに軍配を上げます。欧米・中国の景気後退で売られていますが日経平均1万円の時と何も材料は変わっていません。このような事態は容易に想定出来た事です。

TOPIXがバブル以来の安値で日経平均よりきつい下げとなっております。リーマンショック以降でも割れなかった東証1部単純平均が200円を割るかもしれません。僕はあまり理論的じゃないですが永年の経験で直感的に目先今日あたりがセリングクライマックスになりそうな匂いがします。

200810月のリーマンショックで東証一部単純平均200円は下げ相場の主役は変わっても先物には絶好の買い場になると判断して以来的確にそのチャンスをものにしてきました。ツイートした予感が当たり一瞬199円をつける場面が示現しました。

夏場から11月の大反騰まで一度も弱気になることなく東証単純平均200円接近は「弱気になるな」「ショートはもつな」と言い続けました。

201259日】

昨夜のCMEの安値が9,035円で日本の先物もその値を見に行く傾向があります。僕自身の事ですがヘッジ機能は十分果たしたと思いますので約10,100円で売った分を買い戻しました。僕の周りは殆どすべて売り持ちが0になりました。しばらく休んで週末は軽く一杯やろうということになりました。

2012324日】

日経先物が今回の上昇相場で目安にしていた大台替わりをして10100円迄伸びたところで15日書いたように久しぶりにまとめて売りました。昨年震災前に日本を離れた時以来で保有現物株の押しに備えた保険なので結果はどうあれ一種の安心料です。常に保有現物時価の一倍を超えて売る事はありません。

2か月足らずで保険つなぎした先物を約1000円抜いて手仕舞いました。この後は秋口にかけて強烈に株式の買を進めていくことになります。

20111125日】

僕が買い出動する時東証単純平均200円を目安にしてきました。今日の引け値は202円。震災の下髭は200円、昨年11月のバナナのたたき売りで低位株を買った時は213円、200810月のリーマンショックの下値は203円でした。下げ過ぎたものを拾っておけば大抵の株は自律反発します。

2011315日】

出発前のヘッジが効を奏しました。地震・原子力の事故は予期せぬ出来事ですが、株式市場は何が起きるか分からないので資産のヘッジがいかに大切かまたひとつよい教訓となりました。出発前の売りを手仕舞い現物のコストを日経平均で1,700円位下げる事ができました。

201133日】

北アフリカ・中東の地政学リスク、世界中の株の下落などで、急遽出張を今晩からに変更しました。国内の政局も月末から混乱も予想され前倒ししました。新年もここまで順風満帆で、昨年夏から11月にかけて現物買い一昨日の225先物10730円ヘッジ売りでパンパンにあんこの詰まったタイヤキが出来上がりましたので、安心して日本を空けられます。

平成11221日、日経平均がこの年の高値を付けた日は所用に追われて日記を休んでおりました。出張を控えての準備中でしたが長期に相場を離れる場合必ず何らかのヘッジをして出かけます。大量の現物株の持ちがあったので225先物で目一杯の保険つなぎをしました。315日日経先物を1700円下で買戻しました。出張中に3.11大震災が起き不測の事態に備える普段の心がけが役に立ちました。前年の11月に民主党の「コンクリートから人へ」で売り叩かれてカラカラに枯れていたゼネコン土木株をバナナのたたき売りで買っていたので復興需要でこれらの株は急騰するはヘッジした先物は下げるはでダブルで大きな利益を得ました。

2010115日】

バナナ(低位株)の叩き売りは久しぶりに腹いっぱい買い込み当面3食バナナを食べてすごします(笑い)。先物は、昨日の今日で250UPと上出来です。先のことは分からないので下げた場合のロスカットも入れてあるので、今年の仕込みは終了です。

2010111日】

東京市場はバナナの叩き売り状態です。今日の日記でも書いていますが、昨日現在東証1部で1100円以下の銘柄が110社近くあります。もちろん問題の会社もありますが、吟味すれば年に23割目標なら可能性のある株がごろごろしています。

ここでは民主党の「コンクリートから人へ」の政策で枯れ切っていた財投関連株の歴史的安値を拾うことになります。勿論来るべき大震災など知る由もありません。ただ株式投資は超閑散で放置されているものから選別買いしただけです。結果からみれば震災の復興需要にも助けられ1年余りで46倍になりました。

2010年年45日】

テレビ新聞の論調は昨今までの弱気派も宗旨替えして強気一色になってきました。20077月リーマンショックの直前、新日鉄の株価が高値964円をつけ、新聞も鉄が紙のように舞うと煽り立てました。その後20093月の233円安値まで4分の1になり、先週末の引値でも371円と2007年の高値には遠く及びません。これが株式市場の常であることは分かっていても、欲に駆られた群集心理は競って高値を取りにいきます。

僕が相場を読むとき最重要視してきたものの一つが需給関係と出来高です。天底で大商いになるとき必ず市場心理特に付和雷同型の群集心理が上にも下にも行き過ぎる働きをします。所謂「みんなで渡れば怖くない」という安心感です。特に証券界はリテールも投信も買うことに主力を置いた営業政策をとってきたので過熱感のある天井圏での売り向かいは効果的でした。僕は現役時代からブローカーに徹しヘッジファンド的手法を取り入れていました。

20104月は日経平均と東証一部単純平均の年間高値は20日ずれていました。ここでも市場心理を読み切り戻り高値を正確に捉え、金融相場から業績相場への踊り場で小休止もありと書きました。45日は日経平均が年間の高値で1日も違わず天井をキャッチしていました。

20091128日】

720日、日経平均は713日安値の9,050.33まで節がないと書きましたが思わぬドバイショックで一気にきてしまいました。

昨日の夕場で、7259,94073110,310で新規売りして12月物に乗り換えて持続していた日経先物を9,050で買い戻しました。

為替が84円台まで突っ込んでとりあえず達成感が出たこと、ドバイ事件で出来高が増えて下げたので相当投げが進んだこと、ここ10日ほど下がれば買う体制で心構えをしていたので新聞テレビの論評には目もくれず自分の信念で買い向かい、公開買い付けの4銘柄は昨日現渡しして利益を確定しました。僕の株式投資は今年も一勝負終わりです。

日本株の8月天井を見極め、78月にかけて売ったものを1128日日経平均9,000円とび台接近で買い戻し、年内一勝負終わり宣言をしました。

年に数回しか売買しませんが先物は1000円単位で利益を確保してきました。年間の天底をほぼ目一杯ゲットしており、前日の1127日の底入れをピンポイントで捉えておりました。

2009826日】

東京市場も昨日年初来高値まであとわずかと迫り、引けは-83.6910,497.36でした。注目の中国株が一足先に大幅整理に入っており、過剰流動性による世界的な株価の戻りもどうやら年末にかけて一息入れてもおかしくないところに差し掛かっております。

特に日本は、30日政権交代をかけた選挙があります。戦後64年に亘る自民党中心の体制が予測どおり転換するなら、株式市場も少なからず大企業中心の輸出至上主義から転換することが民主党のマニフェストなどから読み取れます。

自公の長期政権が終わり民主党に政権交代の機運が高まっておりました。民主党が勝てば相場は天井を打つと決めていました。「不景気の株高→金余り景気先取り→曲がり角」この日のタイトルです。ものの見事に相場は8月天井となりました。

2009310日】

昨年の10月日経先物の7,000円を買いましたが、又チャンス到来です。もう一度女房を質に入れて買い出動します。本日7,000円割れがあれば、6月ものを買うことにします。いま建っている3月ものも乗り換えます。

「再びドル平均法で買い出動」と題して買い向かいました。6年で「女房の質入れ宣言」をしたのはこの2回だけでした。確信を以て立ち向かったこの日がこの年の最安値となりました。

20081029日】

昨日も日経先物12月もので7,000円の指値が入りました。ここ3回の買いチャンスで大証日経2251枚の取得価格で計算。

1024日 大証日中取引  7,800円(この日の安値7,620円)

1027日 大証夜間取引  7,000円(この日の安値6,830円)

1028日 大証日中取引  7,000円(この日の安値6,990円)

3日間の取得価格の平均 7,260円(この日の引け値7,730円)

なおシカゴ日経先物は+1,000ストップ高で返ってきました。

20081028日】

ドル平均法という買い下がりで平均コストを下げリスクを分散する投資方法がありますが今こそこの考え方に立っていくべきです。今日も下がれば買います。僕の仲間はそれぞれの投資資金にあわせて日経平均が6,000円なのか5,000円まで下がるのか分かりませんがドル平均法で買い下がります。

「水鳥の羽音に驚く東京市場、ドル平均法で買い下がれ」この日のタイトルでした。リスクを分散して底値を拾う手法で毎日または毎週決まった時間に数回に分けてリスクの分散を図りました。

20081025日】

切羽詰った状況では損得は二の次です。とてつもなくお買い得のものがごろごろしております。昨日も大変お買い得な買い物が出来た思いですが、ここからは下げたら 女房を質に入れても買いたい 理由は連日書いている通りです。

僕は数十年に一度の投資機会が目の前に迫ってきていると思っております。チャンスは前髪しかありません。向かってくるところを掴まないと逃げられます。

「バッタ市場での叩き売り女房質に入れても株を買おう」と題して、バブルの頂点から20年ぶりに大規模な買いを実行しました。2日後の1027日バブル崩壊後の最安値をつけ、これが1番底だったと後で分かることになります。

2章 逆転の発想の原点

 僕が四大証券(野村・日興・大和・山一)時代のひとつに入社した頃の個人営業は過重なノルマに苦しみ、過当勧誘、過当売買、時には無断売買まで行われており、支店の収益達成のためにはまさに顧客不在のなんでもありの悲惨な状態で、「貯蓄から投資へ」「顧客と共に栄える○○証券」の看板が泣いていました。

 インサイダー取引・粉飾決算・格付け会社迄巻き込んだ不正等今でも昔さながらの証券事故が後を絶ちません。証券も銀行も営利企業の株式会社である事には変わりはなく、個人投資家は大企業や有名な会社であっても社名につられて信用すると収益至上主義の犠牲になり手痛い目に遭います。

 入社して16年経ち、証券会社の社員として会社から給料を貰い、会社への忠誠心と顧客の利益との狭間で利益相反という大きな壁が立ちはだかっていました。個人営業に関していえば、僕はこの問題をサラリーマンの身分で乗り越えるのは不可能と判断し、営業課長を最後にそれ以上多くの部下を使う立場になる前に会社を離れ独立しました。

 弁護士なら利益相反の双方の委任は受けられません。金融商品取引法でも時代の流れに即して規制が強化され、改正の度、投資家保護が拡大強化されてきました。

 しかし、サブプライム問題の発生後でも、「虚偽の事を告げる行為」「不確実な事項について断定的判断を提供する行為」「損失補てん行為」「インサイダー取引」等々会社の為や自分の欲望を満たすために利用できるものは何でも利用する違法行為は後を絶ちません。要するに世界の金融市場は有り余る投機資金の強欲に支配されている中で個人投資家は自らの資産形成をしなければならない弱い立場でどうすれば個人投資家の利益を守れるか心を痛めてきました。

 そこで僕は会社人間から足を洗い資格があるのでFP(ファイナンシャル・プランナー)に転じ、証券界が社会的地位を高められなかった原因を消去法で徹底的に除き、個人投資家の利益の為だけに動機を求めて180度切り口を変えた「逆転の発想」で「先読み予告売買→結果検証」という破天荒な試みにチャレンジすることになります。

株式投資は損をしようと思ってやっている人はおりません。戦後の高度成長期ですら幾度もの暴落があり、その都度大衆投資家といわれる個人投資家が市場を去っていきました。また証券会社の営業姿勢にも問題が多く、社会的信用は上がりませんでした。

証券会社には、推奨株制度があり明けても暮れても同じ株を大量に買わせるために個人営業が動員されました。僕の知る限り、推奨株はたいていの場合、たまには儲かっても顧客に大きな利益をもたらすことはありませんでした。僕はやがて証券会社の仕組みを知り尽くした大口顧客に巡り合います。

新人時代会社の方針に従い新規顧客獲得のために明けても暮れても推奨株や投資信託を売り歩きました。通い詰めていた業界でも名の通った大口客にいつものように当時会社が取り上げていた株を勧めに行きました。勿論何度訪問しても買ってくれません。殆ど諦めかけていたある日帰社すると電話が鳴り「君は熱心だから注文を出そう」と言って先刻買いを勧めた株に大量の売り注文を出してきました。俗に言う信用取引の空売りです。当時全社を挙げて買い推奨中の株に対しての売り注文は一種の禁じ手でしたが多額の手数料が入るので会社は受けました。その顧客からリテール営業はブローカーに徹するべきという事を学びました。

 売り注文をくれる客は大抵の場合たくさんの株式会社の大株主に名を連ねる大金持ちでもありました。また大口の売り注文も資産の一部をヘッジしている事も知りました。僕は日常の営業でも買いだけではなく売りも多用しました。収益が上がり顧客も利益を得るので実績はうなぎのぼりで僕の投資手法に会社は何も言いませんでした。

 証券会社間で激烈な出来高競争が行われていたある月末、それも大引け寸前に僕の顧客の売り、会社の買で大量の売買(ばいかい)が行われました。目的が達成され手数料プラス数十銭下で会社が買戻し一件落着した事もありました。

何のために推奨株や1日に何百万株という仕切り(市場から先に手当てして、後から顧客に売る)をやるのか、そのこと自体が営業社員にとって必須でないこともすぐ学びました。

これらの仕組みは、機関投資家などから引き取った株を市場に出せば下がるので、個人営業に割り振るケースなどを除けば、たいてい場合ノルマに追われ達成できない支店や部署などへのノルマ達成の一手段だったのです。

僕は長い間、株は上がると思えば買い、下がると思えば売る株の本来の鞘取りに徹した結果、その間多大の利益貢献をしてきたので、異端児扱いでしたが、本店営業一課長として東京に戻る頃は僕の「から売り」は誰もが認める一種のトレードマークになっておりました。

僕は大手証券の現場での長い経験から、売り銘柄は体で感じます。もちろん失敗もありますが、ロスカットなど対応もしますので、基本は「みんなで渡れば怖くない」橋を僕は渡らなかっただけのことでした。「人の行く裏に道あり花の山」は先人の残した立派な株で儲ける教訓ですが、忘れてならないことは橋を渡らない投資家も裏道を行く投資家も常に同数あるということです。

株に絶対はありません。売りでも買いでもしょっちゅう間違います。問題は間違ったときの対処です。

ライブドア事件でもそうでしたが、どんなに暴落してもたいていの場合初日の暴落の安値が、その後の半年一年の高値なのです。そこで損切りできるかどうかが大損をするどうかの分かれ道で、一番いいのはそこでドテン「から売り」するのが一番いいのです。だから僕は信用取引の買いは出来ても売りが出来ない銘柄には手を出しません。やたらとレバレッジをきかせて奨めるのは証券会社の手数料稼ぎの手段になっているだけで発行株数の少ない株を信用買いして高値掴みした場合買値まで戻る確率はきわめて低いと思って間違いありません。

無期限信用制度が出来たのも、決まった期日の大量の投げが出るのを緩和する意味合いと、融資による長期の利子取得が狙いの証券会社の都合が見え隠れしております。

 証券会社と投資家との間の利益相反の壁は会社から給料をもらっていては解決できない問題で全ては個人投資家の利益のためにが「逆転の発想」の原点でした。

3章 リテール営業で培った究極の投資哲学

 戦後の復興期から今日まで半世紀以上この業界に身を置いて僕なりの「究極の投資哲学」を確立していました。しかし株式投資の理論・格言を振りかざす市場関係者・評論家は掃いて捨てるほどおり、理論だけでは世間からは理想論として葬り去られます。そこで僕は20081月からWEB日記で、20104月からtwitterと同時進行で先読み公開予告売買・結果検証で自分の投資手法の間違っていない事を立証する社会通念に照らして無謀とも思える実証実験を始めました。

200814日】

アメリカでサブプライムが表面化して以後日本は事あるごとに政府関係者はアメリカの問題で日本は心配ないと対岸の火事とばかり無視しております。しかし本当にそうでしょうか。政府の楽観的な姿勢が極めて心配です。

40年間証券会社の個人営業1本で波風を乗り越え培った僕の相場哲学「逆転の発想」が現在の相場でも通用するか、当りハズレを気にせずに日記として残し年末に自己採点をしてみようと思い立ち今日から始めることにしました。

大見得を切ってのスタートでしたが、概ね的確な投資判断でリーマンショックの暴落も乗り切り、20104twitterに公開してからは尚更結果について異論を唱えるものは現れませんでした。結論を先に言えば年の間、証券業界の常識を超えた奇跡に近い連戦連勝で僕の投資手法の殆どが正しかったことを証明する結果となりました。  

この本は公開されているHP/twitterとの完全コラボレーションで100%ディスクロージャーされた現在も進行形の新しい試みでもあります。

株式投資は将来の夢を買う

 僕は過去の実績を喧伝して募集する商品は何であれ絶対に手を出すなと警告してきました。過去の実績がその先も得られる保証はどこにもないからです。「過去を買うな」は資産運用の鉄則です。「今買わないともっと上がる」「ものがなくなる」の市場心理・消費者心理は時に大きな過ちを招きます。極論すると罫線も単なる過去の履歴に過ぎません。僕が参考程度にしかしないのは評論家の後講釈と変わらないからです。

 株式投資は先読みの世界でもあり、投資判断の裏づけとなるものは世界経済・社会情勢・政治・金融・環境などさまざまな要因が絡み合っています。先達の残した「血の教訓」は大抵の場合現在も十分通用するという事、個人投資家の陥った個々の事例やトラブルも同じ轍を踏まないための十分な反省材料である事等は経験から学び取れるものであり、残りは相場に立ち向かう者の先読みの感性・即断力に負うところが大きく性格的に向き不向きがあることも事実です。

 常に未来を見据え、半年から1年先を先見する市場の夢を追った結果が翌日現れたり2年かかったりしてきました。だから結果に関しては、僕のものの考え方、感性を少しは自慢しても誰からも異論は出ないと思っております。僕がツイートするとやがて「相場が後からついてくる」は年も当り続けると立派な実績です。

銀行・証券は収益至上主義の営利企業

 「貯蓄から投資へ」は相場が暴落して個人投資家が市場から退場する度に言われ続け、いつも掛け声倒れに終わってきたテーマです。証券会社や銀行は資本主義の牙城であり、営利企業である事と、利益相反の対極にある個人投資家との関係で、リテール営業で企業が食べていくには圧倒的に個人投資家の数も資金も足りない現実です。

 営業社員は会社から給料をもらって会社の収益と顧客の利益の間で利益相反の立場と、経済の情勢に関係なく収益を上げ続けなければならないという厚い壁を破ることが出来ないのです。

 「貯蓄から投資へ」に個人投資家が踊らなかった最大の要因は、長い間リテール営業は手数料稼ぎの草刈場となって信用の蓄積をしてこなかったからでした。どんなに相場が暴落しても、低迷しても営利企業である株式会社は利益を追求しなければなりません。証券会社の営業は相場に関係なく毎日ペダルをこぎ続けるいわばデイトレの企業版です。収益至上主義で毎日毎日「当日の相場」の予想をすれば外れる方が多くなるに決まっています。だからと言って「休むも相場」は企業には通用しません。戦後の株式市場で長い間収益を上げるために個人投資家が標的となってきたことは疑う余地がありません。

2010710日】

一相場終わる度に個人投資家は証券会社を離れ次の相場でまた新規を掘り起こす、この繰り返しでした。常に証券会社の収益が上がり投資家も潤うだけの顧客数・資金量の絶対数が足りないのです。以前シティーが買収した証券会社のリテール部門を投げ売りしたのは儲からないからでした。


証券会社が営利企業であること、社員は会社から給料をもらって会社の収益と顧客の利益の間で利益相反の立場であること、経済の情勢に関係なく収益を上げ続けなければならないという厚い壁を破ることが出来ないのです。証券界の永遠の課題です。


昨日「日本証券業協会」の会長がテレビで「貯蓄から投資へ」が進まないのは証券会社が個人投資家の信頼を得ていないからで、信頼を勝ち取る努力が必要と話していました。僕の現役時代から何十年もの間言われ続けているテーマです。

個人投資家が手数料稼ぎの草刈り場になってきたことを自白したのも同然で、上のツイートは証券会社の収益至上主義体質は旧態依然として何も変わっていない事を表しています。

証券会社の営業社員の資質

 昨今はネット証券花盛りで個人投資家も自己責任で取引が出来ます。しかし証券知識が乏しい場合従来通り証券会社の門をたたくことになります。

 理想の営業社員とは@上司には仕事で仕えA会社には収益で報いB顧客には利益をもたらすことができる人です。大抵の人は「そんなきれいごとは理想論で出来っこない」といいます。

 もしそうなら取引しないことです。少数ではありますがどこの証券会社にも、不断の努力をしている優れた営業社員がいますので少しだけ擁護しておきます。

 収益至上主義の証券会社で理想の営業姿勢を貫くのは、リテール営業は手数料稼ぎの草刈場として十年一日のごとく受け継がれてきた歴史から結構難しいことなのです。今日ほど個人投資家の信頼を取り戻すリテール政策が求められている時期はありません。

業界紙・市場関係者のコメントは参考程度に

僕は何事も自分なりに予測を立てる時はテレビ・新聞などで一般の目に触れる前に公開の場に残すことを絶対目標にしております。なぜならマスメディアで報道される時は株式市場でもある程度結果が出てしまっており、殆どが後講釈で投資妙味が薄いからです。レーティングも同じです。変更前に知り変更時に売買すればかなりの確率で儲かります。しかしインサイダーに引っかかりますから個人投資家が事前に知る術もありません。アメリカでも力のある巨大投資銀行が格付け機関まで巻き込んで金儲けの為には手段を選ばない風潮の中で個人投資家がプロに勝つのは至難の技です。度々ツイートしてきましたがレーティングでもどう見てもおかしいと思うケースもよくあることで、資産運用会社や社内にリテール部門と自己勘定を併設している場合などそこから発せられる情報を僕は基本的に参考にもしません。長年内部にいたものが会社から報酬を受け取る立場を離れた時、誰でも思っていることなのです。

2010710日】

国際帝石の公募増資に大いに疑義ありです。昨日は月曜日の8倍、火曜日の5倍、水曜日の2.6倍の63千株出来ております。この大商いに少しでも情報漏えいの疑惑があるなら唐突な増資発表は控えるべきでした。東証は徹底的に調査すべきです。

国際帝石の唐突な増資発表も驚きです。株主総会をパスして何故昨日か、昨日は大商いになっているのも首を傾げたくなります。企業は金さえ入れば株主軽視も厭わないのかなと寂しくなります。

僕は増資発表翌日に疑惑情報をツイートしていました。

2013121日の業界紙に「証券取引等監視委員会は週内にも、金融商品取引法に違反してインサイダー取引を行ったとして、資産運用会社4社に課徴金納付命令を勧告する方針。N証券の営業マンが10年、国際石油開発帝石の公募増資に関する情報を公表前に外部に提供したことがきっかけ…金融庁は昨年夏にN証券に業務改善命令を出し、再発防止を図るため、重要情報を提供した側にも課徴金を課せるように金融商品取引法を改正し、来春施行する予定」と報じていますが、僕が問題を提起してから34ヶ月も経っており業界のインサイダー等身内に対する甘い体質が問われ続けてきました。

投資信託には手を出すな

 これは証券会社と顧客との利益相反の対極にある証券会社に都合の良い象徴的な商品だからです。証券会社は経営を保つために毎月毎月投資信託等の新商品を次から次と発売しています。ダウの下落率より大きな損をする株式投資信託は「ショーケース」に並べておくだけで売れる訳がありません。

 必然的にノルマとなって営業社員の頭割りで社員として販売の義務を課せられます。このノルマをこなせない者は顧客の財産に手を突っ込み、不必要な乗換えや損切りを奨めて押し込むことになります。当然奨める商品については美辞麗句を並べ立て「今度の商品はこれこれの理由で大丈夫です」と言いますが、暴落の度に額面割れして信用を失い、過去のすべての商品は同じことを繰り返してきているのです。

 機関投資家が個人投資家相手に次から次と繰り出す金融商品は、収益を上げるためにいかに客受けする商品に見せるか、「これがダメなら今度はこれ」程度の化粧直しの商品が多いことも事実です。将来の夢より目先の収益が先で騙されるほうも売らんがための美辞麗句で隙を突かれており自分の財産は自分で守るのが鉄則です。

 個人投資家は専門家の運用に失望し、暴落の度に解約し証券界を去っていきました。証券界にこの解約を引き止める信頼関係があったら安値を叩いて去っていった個人投資家に新たな不信を植えつけずに済んだはずです。

 僕はいつも書いて注意を喚起してきましたが、ここまで実績が伴わない商品がきれいごとを並べ立てて募集したプロの運用といえるでしょうか?答えは断じてNOです。運用を一任勘定で任されているのをいいことに、高い信託報酬を毎日毎月、販売会社、運用委託会社、信託銀行等がむさぼって山分けした結果であることは明白です。

 最近REITが注目を集めておりますが、これも不動産の投資信託です。本質的に仕組みは株式投資信託と同じで運用が運用委託会社に一任勘定です。組み入れられる不動産も全てが優良物件という保証もありません。消費税駆け込み前で活況を呈しておりますが、人口減少社会で高度成長期のような成長が見込まれるとも思いません。元本の保証もなく今良いものが将来も継続するとは限らないので僕個人なら手を出しません。

 サブプライムはプロでも中身が分らない商品で世界を震撼させました。ごく最近JPモルガンがMBS(住宅担保ローン証券)の不正販売を巡る訴訟で総額130億ドル(約1兆3千億円)を支払うことで米司法当局と合意し、1社の和解金としては米国史上で最大というニュースも結局投資家が騙された話なのです。

 結論として、運用の中身が分らない商品には近づかなければ損する事もありません。

政府・マスディアの体制寄りの発表は信じるな

 僕が株式投資で守り通してきた決め事があります。それは政府やマスメディアの体制寄りの発表を信用しない事です。投資判断は常に最悪の事態も想定してかかるものなのにこれらの発表は誇張あり隠蔽ありで事実でも常に最楽観論に近い為投資の尺度としては不適格です。半世紀に亘り各種大事件を通じての学習結果です。

 ずーと政府の発言をウォッチしていると、悪くなるのは分かっているのにショックが起きないように小出しに見通しを下げてきている事は誰の目にも明らかでまともに信じた人ほど損を大きくしております。何時の時代も下げ相場での楽観論は傷を深くします。

200911日】

「日経平均株価が過去最大の下落に見舞われた2008年は、1年で世界の株式時価総額は29兆ドル強(2600兆円)消失し、08年末は31兆ドル強(2800兆円)とほぼ半減しました。日本も時価総額で200兆円消失したと報じられました。」

年初に世界中の誰もがこれほどの暴落を予想できなかった中で、僕が培った「投資哲学」が通用するかどうかの格好のテストの場となりました。

昨年、年初来僕が一貫して批判してきたことがあります。「サブプライム問題はアメリカの話で日本には関係ない」発言を繰り返す政府の対応でした。全く信用しなかった僕は先進国で一番下げている日本の株式市場に危機感を持ち、一昨年の秋口から一貫して売り姿勢を貫きましたので僕の周りに暴落の被害を受けたものがいなかったことが大きな成果でした。

円高を予想してぶれなかったのでグローバル企業に対しては事あるごとに売りを奨めましたし、銀行や証券会社も営利企業であることを忘れず、テレビ解説者や評論家の発言を鵜呑みにするなと警鐘を鳴らし続けたことも大きな成果でした。特に投資信託については絶対に買ってはいけないと度々書きました。1年たって専門家と思って託した財産を40%〜80%減らすという結果になったことはご承知の通りです。

総じて言えば、僕の予測は大勢観で怖いほど当りました。過去40年間の個人投資家の損の歴史にどう対応したかの経験が役にたったもので、主役が変わりテーマが変わっても欲の世界での投資家心理は歴史の繰り返しでしかなかったのです。

僕の投資哲学を貫き「予告売買→結果検証」の初年度はリーマンショックの大暴落まで的確・冷徹に対処し順風満帆の船出となりました。

2008121日】

「逆転の発想」でいけば円高の進行で内需株を買う事です。間違っても戻り待ちの売り物が山ほど待っている輸出株に値惚れで手を出さないことです。

2008115日】

昨年、主要52ヵ国中株価下落率がアイルランドに次いで2番目のニュースはショックを受けました。今頃になってやっと日本の株価の下落は「米国のサブプライムが原因だけではない」などと言い出しておりますが、気づいたときは既に遅しの観があります。サブプライムの火元の米国より大幅に下げている今回の下落の異常さにもっと早く気づいていれば、その分小さな怪我ですんだ筈です。いまだに景気の基調判断を変えない内閣府の発表や評論家の甘い見通しに惑わされていないで、最悪の事態にも対処できる相場観が求められます。

200816日】

欧米は、インフレや景気減速懸念に対して中央銀行を中心に連携して対応している中、日本はまるで対岸の火事みたいに無反応です。むしろ手の打ちようが無く傍観しているようにさえ見えます。ボツボツ深刻な日本の問題としてサブプライムのとばっちり以外の要因も勘案しなければならない時期に来ていると思います。

年前予告売買の実証実験を始めるに当たっての書き出しです。2008年は年間を通して政府関係者の楽観的なコメントを信用せず、日本のグローバル輸出株を避けた大勢観も的中しました。

デフレは現金、インフレは株・物

 この意味するところはデフレに入る前に現金化し、インフレの匂いがしてきたら株や不動産などにそれぞれ初期段階で投資するということです。

 201212月民主党政権の壊滅的崩壊で国民は自民党に国政を託しました。選挙直前の20121113日から2013523日迄日本の株式市場は日経平均で8619円から15942円迄、ドル円は80円割れから103円後半迄円安株高となりました。

20121121日】

昨今の円安傾向は一過性のものとは思いません。少なくとも電機・輸送用機器等輸出企業を苦しめてきた超円高は終止符を打ったとみています。投票日までは期待買いが相場を一段と押上げる流れで5月頭の窓埋めから踏みが入り、12月のメジャーSQあたりが当面の山場となりそうです。

20121117日】

株式市場はもう自民政権になったような先走り方です。ここ2日で買い持ち現物はかなり含み益が増えました。株式投資は急がば回れで民主が自民に代わっても復興もインフラの老朽化対策も待ったなし、金融緩和も政権交代に関係ありません。市場は失われた20年からの脱却へ機が熟してきているだけです。

20121113日】

日本の景気後退が鮮明になってきました。世界経済は僕が予測した通り一直線で後退・金融緩和の方向へ動いています。必ず不景気の金余りが生ずることになり行き場を失った投機資金はつぎ込む先を探します。不景気の株高も往々にしてこのような状況下で起きている事も忘れてはなりません。

結果としてその数日後からの大幅な円安株高の歴史的転換点(僕はそう思っています)を捉えていました。

2012112日】

何故今株?(1)〜(8)は 第1章 「僕がツイートすると相場が後からついてくる」年の奇跡を参照。

僕はtwitterに「何故今株?」で市場の煮詰まった状況に反転の予兆を読み取っておりました。

しかしすぐにやってくる自民党の大勝、アベノミクス相場の到来は知る由もなく、デフレ・円高が歴史的転換点を迎えていた事を先読みしたものでした。

2012819日】

株雑感1 5 も 第1章 「僕がツイートすると相場が後からついてくる」年の奇跡を参照。

超長期の円高・長期デフレの終焉を嗅ぎ取ってツイートしていましたが我ながら見事な先読みだったと思っています。

これには伏線があります。1989年日経平均が史上最高値の38,957円つけた時僕はバブルの崩壊からデフレの長期化と円高を予測し、「デフレは現金」の鉄則に従って株式、ゴルフ会員権、ローンの残っている持家の全てを現金化し、独立後の1985年香港で稼いだ50万ドル(当時のドル円231円で円転)と合わせて人生で一番現金を握り以後失われた20年間で株式投資はIT相場でショートから入った以外買は一切やりませんでした。

リーマンショックの暴落でバブル崩壊以来20年ぶりに現物株を買い、20112月円転していた預金も1ドル82円までで26年ぶりに全てドルに替えました。1ドル360円から40年に亘る円高の終焉を予測したからでした。

2011215日】

僕が全ての外銀の円をドル預金に換えたのは目先の35円の鞘取りではないのです。1ドル360円から80円まで40年ほど円高の超長期右肩下がりのトレンドに付き合ってきたのが突然厭になったからです。

変な理由ですが日本はそれだけの円高にもかかわらず企業は対応してきたので、少し円安に傾いても大きな収益の改善につながります。いろいろな世界の情勢を勘案して昨年末からトレンドの転換が起き始めている感じがします。

2011213日】

僕がこれ以上円高・株安にはならないと呟いたのは昨年夏です。ドル円の長期円高右肩下がりのチャートは長い目で見て転換点に来ていると思います。バブル崩壊以来一貫して円高・デフレを株式投資の基幹においてきましたが、株式投資は昨年のうちに超強気転換、現金も円離れしました。

ドル円が長期トレンドの転換期に差し掛かり超長期の円高の終わりが近いことを予測して26年前のデフレの予兆とは逆のインフレン匂いを嗅いだ結果でした。

実際に円安株高が起きるまで2年近くかかっていますが、このドル転は2012年のNY市場でFB(フェースブック)とAAPL(アップル)で大きな利益を生む事になります。

人口減少化社会での僕の財産管理は「現金と株の2分法」です。勝負は自分の土俵でやりたいので、仕組みを知悉している東証1部上場株と日経225先物以外は手を出しません。大きく分けてインフレの終わりから株を売り、デフレの中で株を買います。いつでも買い出動できるように0金利でも現金以外では投信はもちろん、社債も国債も持ちません。預金や保険でも外貨預金や変動保険など元本の保証がありません。国債や社債も満期まで持てば基本的に当初の元本は戻りますが、その時の金融情勢で金利が動き、現金化したい時に必ずしも元金が戻る保証がありません。どんな事態が起きても、いつでもすぐに株式に転換できる資金は銀行・ゆうちょ預金です。

東証一部単純平均200円は絶好の買い場



 

 上の2つのチャート(出所ゴールデンチャート社HPより)を比較してください。20081027日と2009310日の日経平均は7000円近く迄下げていますがそれ以降は8000円台で留まっています。しかし東証一部単純平均は201211月迄度々200円に接近し、201264日初めて瞬間200円を割りました。200円接近の度に下げを主導した主役が代わり200810月、20093月の安値を下回る株が沢山出ました。

リーマンショック暴落時20081027日の東証一部単純平均安値203円はそれから先でも安値の目処になると考え、僕はその後の200円接近を正確に捉えてネット上に公開しておりました。確信を持ったのは3.11大震災でも200円を割らなかった時でした。具体的には第1章「僕がツイートすると相場が後からついてくる」年の奇跡でツイートした通りです。  

市場関係者や業界紙が多種多様のチャートを専門的に駆使して相場を語る姿は日常茶飯事ですが、他のチャートは参考程度で目もくれず単純平均を取り上げたのは僕位のものでした。相場全体を捉えるのに最も有効な手段だったことは結果が証明しております。

なお2013716日東証一部と大阪一部が合併しましたのでこれからは又新たな数値を模索することになります。

取引手法のコペルニクス的転換でプロに勝て

個人投資家がプロに勝つのは容易なことではありません。しかしこの壁を破らない限り良い成果を上げることはできません。株式市場は世界中の強欲が戦っています。個人投資家は利潤動機だけで動けるのでプロの事情を斟酌し隙を突けば勝機も見出せます。

収益至上主義の証券会社や機関投資家は相場が悪くても休むことが出来ません。証券会社は46時中365日ペダルを踏み続けるデイトレ企業版です。ヘッジファンドは生き残りをかけて下げ相場は売ってきます。企業は決算もあれば配当もしなければなりません。そうした事情をうまく読み切れば個人投資家でも立派にプロに太刀打ちできます。

時にはヘッジファンドの投資手法も参考にすべきです。売りにも買いにも偏らず「売り・買い・休む」三刀流も時には使い分けたいものです。

企業の旬は絶好の売り場

アイフォンで絶好調のAAPL(アップル)を695ドルで売った時は後からみれば業績のピークでした。その後僅か半年で300ドル近く下落しました。又バナナのたたき売り同然の安値で買った土木・建設株も震災で買われ、公共投資200兆円で買われ、オリンピック東京招致で三段ロケット発射したところがいわば株価の旬だったと思っています。株式市場では旬は絶好の売り場になっているという事です。季節外れで仕込んで旬で売るこれも投資手法の一つです。

市場心理、とりわけ天底での群集心理を読み切れ

僕が相場を読む時最重要視してきたものの一つが需給関係と出来高です。天底で大商いになる時必ず市場心理特に付和雷同型の群集心理が上にも下にも行き過ぎる働きをします。所謂「みんなで渡れば怖くない」という安心感です。    

この雰囲気の時僕はその対極に立って大きな成果を上げてきました。特に証券界はリテールも投信も買うことに主力を置いた営業政策をとってきたので過熱感のある天井圏での売り向かいは効果的でした。僕は現役時代からブローカーに徹しヘッジファンド的手法を取り入れていました。「人の行く裏に道あり花の山」は大勢の人が立ち入らないところで少数の者がいい思いをする事のように聞こえますがセリングクライマックスでも必ず同数の売買があります。「みんなで渡れば怖くない」でも渡らない人も同数いる事を忘れてはなりません。

相場の変動に対する機敏な条件反射・決断力を磨け

 年に亘る成果は夫々の時点で売買した理由は異なりますが一つ絶対的に共通している事があります。半世紀に亘り修羅場で学んだ市場心理を読む予知力・条件反射・決断力がもたらしたものと確信しています。とりわけ天底での群集心理の予知という新しいジャンルに少し近づいたと思っています。

 アベノミクス相場の目先天井となった2013523日も離れ業をやってのけました。この日の早朝NY市場が終わったところで両建てしていた買建分を全て決済して一転225$建を15950で新規に売りました

 225$建は前日16000円高値を付けこの日は15960円が寄り付き直後の高値でした。寄り付前に決めていた一瞬の決断が勝負を分けました。リアルタイムで約定を確認し外出して戻ったら大引けは日経平均1100円の暴落となっており結果としてこの日の日経平均の高値より上の価格で先物のショートを持ちました。勿論この場合でも上に持っていかれる事も考慮して逆指値のロスカットは忘れずに入れて出かけておりました。

 年に亘りピンポイントで夫々の年の高値安値を捉えたのは半世紀に亘りリテール営業で磨いた反射神経と一瞬の決断力が為せる業だったと思っています。

「売り・買い・休む」臨機応変のオールラウンドプレーヤーたれ

 株式投資は買い方が上手なだけではだめです。市場は不測の事態に襲われ高度成長経済のもとでも数々の暴落を繰り返してきました。資産は減らさない事が増やす事より難しいと言われる所以です。僕は証券会社勤務時代に他の営業社員がやらない様々な投資手法を使いました。新入社員時代から「信用新規売り(から売り)」を多用しました。信用取引も先物も買いについては「から買い」とはいいません。幾分悪意が込められた「から売り」は言葉が悪い響きを持っていますが、どちらも「新規買い」「新規売り」が正しいのです。高度成長経済下でも幾多の暴落に遭ってその都度個人投資家が大損して証券界を去っていくのに、常に会社の推奨する株の買一辺倒で、売りは罪悪に近いイメージがあることに疑問を持ち、顧客の利益を守るため下げ相場では積極果敢に売りから入り鞘取りをやりました。

 売りと言っても@下げを見越した空売りA間違った株の見切り売りBあらかじめ損を決めておくロスカットC現物資産のヘッジ(つなぎ売り)等様々です。しかしどれも買いと同じくらい重要で値下がりに対する目減りを防ぐ手段なのです。

相場に意地と過信は禁物

買った株が下がると、僕は10%ロスカットを基本に対応しますが、若い頃は意地になって「ナンピン(取引で思惑の相違で損が生じた場合、買い増しまたは売り増しして損失を平均化し、取り返そうとする事)」し大損をかけた事が何度もありました。売りでも買いでも間違ったと思ったとき見切るのと「ナンピン」するのでは僕の場合経験則から82位で「ナンピン」の方が分が悪いと思っています。

要するに賭けごとは競輪・競馬でもそうですが一度当たると意地になってその何倍も損をするのが人間の心理です。間違った場合ドテン反対売買できない人は最低いったん損切りして一息休むべきです。損をして平常心を失っているときに良い判断が出来るはずがないからです。

自分は相場が上手いという過信もどこかで大損を招きます。相場はそんなに甘くありません。儲かった時はたまたま運が良かったくらいに謙虚になる方が傍から見ていても安心です。

昔同じ会社のトップセールスマンが、自分は相場が上手いという過信から大事故を起こしたケースも沢山見てますし、優秀な営業社員が落とし穴にはまるのは大抵過信が原因です。

永年、何百人何千人の営業社員を俯瞰していると必ず傾向があり、意地になりやすいタイプ、自信過剰のタイプは証券投資には向いていないと思います。

よくギャンブルに「熱くなる」という言葉がついて回ります。意地になってつぎ込むという事です。株式投資は究極のギャンブルであることを肝に銘じて冷静に対処することが勝利への鉄則です。

最近の先物を見ていると上にも下にも怖いほど激しく動きます。レバレッジを効かせてやっていると一瞬で元金を失います。夜を跨いで持っていると夜中のNY市場の結果で儲かったり損したりします。僕は先物のロスカットは約定が整う度に予め値幅を決めて入れております。

ロスカットは株式投資の最強の手段

 今はネットで自在にロスカットが指定できます。自分で許容範囲を決めて指値をしておけばそれ以上の不測の損を避けられます。僕は現物株は10%を目処に、信用取引や先物でカラ売りしている場合23%で必ずロスカットを取引の度に入れます。常時ボードを見られない人は自分で決めた値幅で絶対に逆指値を入れておくべきです。

 個人投資家はそこそこ儲けて一度で大きく損をするケースを数限りなく見てきました。特に損切りは決断が要ります。誰でも迷います。その迷いが大きな損を生んできました。

 僕にとって買いも売りも約定できたらすぐにロスカットを指値することは絶対条件です。底値を一発で買うことは至難の業です。買いから入っても1〜2度ロスカットに引っかかることも覚悟して買い直したいものです。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」です。売りも同じでロスカットさえ機械的にやっておれば大損はありません。「備えあれば憂いなし」です。

塩漬けは死語

戦後の高度成長経済でも時代時代で成長産業が入れ替わり、株式市場も度々暴落を繰り返し証券会社の奨めた株は値下がりし売るに売れない「塩漬け株」を作りました。個人投資家は株式を持つというボランティアしているわけではありません。0金利時代に少しでも預金・公社債よりも家計を助けたいと思って株式に直接投資をしたり、株式投資は知識も少ないしリスクも高いと思った投資家は専門家の運用に託し投資信託を買ったのです。そしてとうとう投資信託にまで「塩漬け投信」が大量に発生してしまったのです。

株式に関してはロスカットを徹底することにより「塩漬」は防げます。しかし、投資信託はプロが運用するから安心と言われ郵政や銀行など販売窓口を信用して買ったものが1年も経たないうちに45割値下がりして「塩漬」などという言葉が出てくること自体言語道断です。

プロが何故そこまで手を打たずにダウ平均や日経平均の下げ率を上回る損失を出しておきながら手数料・信託報酬だけは取り続け、投資家に二重のダメージを与えるのか、今世界中で金融証券化商品は「詐欺商品」と問題になっているのと、投資家を食い物にしている点では本質は変わりません。収益を上げるために投資家から預かった運用資金の「一任勘定(運用を任せる)」ほど美味しいものはないのです。

「塩漬け」は既に死語となっています。株式投資信託は過去も現在も、投資家の信頼を失い「貯蓄から投資」への道を閉ざした元凶なのです。

販売する側は元本割れも起こりうることなどマニュアルにしたがって説明責任は果たしているようですが、投資家からのクレームは全て販売者に向かい気の毒な面もあります。一番悪いのは運用会社及び運用担当者です。バランスシートを見ればどれほどの「信託報酬」を得てきたか分かります。

「見切り千両」儲けるより損をするな

 相場の売り買いを間違って評価損を抱えたとき多くの人は少しでも損を減らそうと指値をします。下がる株価を追いかけて指値を変え、大抵の場合うまくいかず結果として思わぬ大損をする羽目になります。僕は損切りだけは長い経験で絶対成り行きに決めています。人生も同じで「見切り千両」という立派な先人訓があります。

 現役時代は典型的なサンデーゴルファーでオフィシャルハンデは最高10迄でした。ボビー・ジョーンズの著書の中の「ゴルフは人間を相手にプレーするのではなくゴルフそのものをプレーする」「戦うべき相手は自分自身」を投資の世界に置き換えて困難に直面する度に思い起こして戒めてきました

複数銘柄もった場合損しているものから先に切る。

一般に複数銘柄もつと、利が乗ったものから利喰っていく傾向があります。僕は反対に利が乗っているものは残し損しているものを見切って乗り換えます。餅つき相場でうまくいかない事もありますが、何度か繰り返すと全部利が乗ったものに変わります。証券会社の営業社員はちっと上がるとすぐに利食いして次の株への乗り換えを奨めます。これを繰り返すといつも手元には下がった株だけが残ります。いよいよ利食える株がなくなると損切り乗換えを奨めます。証券会社の個人営業はこの繰り返しなのです。
 傾向的に上げている株には理由があって上げているのでもう一段の上昇も望めます。ロスカットだけは自分の資力に応じてあらかじめ値幅を決めておくと迷わず済みます。 優れた投資家は損切の上手な投資家です。

暴落の初日は全て成り行きで売れ

 売りと言っても@下げを見越した空売りA間違った株の見切り売りBあらかじめ損を決めておくロスカットC現物資産のヘッジ(つなぎ売り)等様々なのは先に書きましたが暴落に直面した時の損切の決断程難しいものはありません。

 2011311日大震災の起きた時間は株式市場の大引け迄10分ありました。大事件、大事故は取敢えず成り行きで全て売るのが大抵の場合正解です。どんなに下げてもその日のうちに成り行きで売った場合その後半年1年の高値になっている事は歴史が証明しています。ちなみに東電の当日の引け値は2121円、その後の株価を見れば翌日のストップ安でも1621円でいかに見切りが大切かを証明しています。20113月末の終値は466円、2012718日には120円の最安値をつけました。もう1例、粉飾決算で揺れたオリンパスです。20111014日の終値は2045円(-437円)でしたが1か月後の1111日の終値は460円でした。

 アベノミクスが一段落した2013523日も引けにかけて1100円の暴落でしたが前場では日経平均が16000円をうかがい高値で保ち合っていました。それだけに利益確定または殆ど損なしで見切り売りできるチャンスがあったことは事実です。

 ひとたび事件・事故が起きると損の計算をしている間にも下げ続けます。普段から非常時の対処法を決めておけばまずは手を空かせそれから考える事も出来ます。躊躇や優柔不断は株式投資では決して良い結果を生みません。

資力を超えた投資をするな、いかなる借金もするな

 「借金も財産のうち」という言葉がまかり通ったのは金利を遥かに超えるインフレに助けられ、金銭感覚がマヒ状態の狂乱インフレが生み出したバブル期までの話です。しかし昨今のような低成長ゼロ金利時代にはどんな種類の借金も敬遠すべきです。病気や困窮が原因なら生活保護を受けるべきです。身の丈越えた借金をして事業や株に失敗するのは自業自得です。

銀行ローン・カードローン・消費者ローンどれも今や金融機関の利ザヤ稼ぎのドル箱です。信用取引や先物などデリバティブのレバレッジも立派な借金です。「彼を知り己を知れば百戦殆からず」敵と自分の優劣・長短を把握していれば負けることはありません。

チャンスは前髪しかない

 僕の大好きな言葉です。いつ訪れるか分らないチャンスを捉えるには株式投資は常に決断の早さが求められます。どうしようどうしようと考えているうちに通り過ぎてしまいます。向かってくる間に売買の可否を判断して前髪を捕まえた人だけがチャンスをものに出来、通り過ぎてからでは捕まえられません。要するに「れば・たら」は通用しない世界です。特に迷ったときは大抵頭で損の計算をして躊躇するときです。こんなときこそ英断が必要です。普段から物事を即決する訓練も役に立ちます。

まだはもうなり、もうはまだなり。

要するに天井売りと底買いは出来ないから頭と尻尾はくれてやれという事です。1円を惜しんで100円損をしないために常に欲との決別を心がけています。相場の天底でいつも繰り返される「自問自答」で、結論を出せるのは当の本人だけです。

保険つなぎ(hedge)は資産運用に必須の要件

 株式や為替の取引で欠かせないのが買い方の値下がり損や売り方の値上がり損を防ぐための保険つなぎです。

 僕の現役時代は信用取引のつなぎ売りがもっぱらでしたが昨今は先物取引など手段も多様化しております。

 ヘッジ売りは現物株などをそのままつなぎ売りする場合もあれば、先物などほかの代替商品でヘッジする場合もあります。僕は生涯130回以上海外に出ておりますので常に何らかの形で抑えて出かけるようにしています。

201133日、海外出張前に手持ち現物株を225先物で目一杯ヘッジしたケースは出張中に3.11大震災が起き出発前のヘッジが効を奏しました。

僕の持っていた現物は土木・建設関連株が多かったので暴落の中でヘッジした225先物は下がり、現物株は上がるというおまけがつきました。

2008222日】

少なくとも現物投資をしている投資家、特に信用の新規売りが出来ない銘柄を手がける投資家には、相場の上下に即対応出来る先物は手っ取り早くヘッジが出来るので片方の手にはその鍵を乗せておくとよいと思います。

僕はめったに純空売りはしませんが信用のつなぎ売り、先物を使ったヘッジ売りは投資手法としては不可欠のものなのです。今回の実証試験を始めるに当たり自戒を込めて書いておりました。

純空売りは投機的で大きなリスクもあります。

20121025日】

AAPLの決算は僕の先読みがズバリ的中し結果として僕が常日頃標榜している通り今回もTV・経済紙等に先んじる事ができました。

20121024日】

僕がAAPL695ドルで売ってから幾度か理由づけした事が昨日今日のFT等内外のマスメディアに取り上げられています。その論調は僕が先読みしたものの後追いで僕の情報収集力も満更捨てたものでないと自分に座布団3枚位かなと思っています。何時でもマスメディアの先を行く爽快感は格別です。

20121022日】

NYで695ドルでショートを持ったAAPLは年初から9ヶ月かけて300ドル上げ1月も経たずに100ドルの押し目です。僕の考えでは同社の業績は今がピークの可能性があり絶好調のアイフォンを横目に又新製品を出すのは周りの期待が大きいだけに材料出尽くしになる可能性もあるとみています。

2012923日】

事件・事故もどんなに気配が下げてもその初日に全て売り切ることにしています。近いところでは東電・オリンパス等その例でした。久しぶりで売ったAAPLはどこにも落し穴が見受けられないスッ高値の例です。もちろんロスカットも入れてますが当分眠れない怖い夜が待っているのは覚悟の上です。

僕の売りの動機はさまざまです。しかし歴史的高値を数えきれないほど売って恐怖を克服してきました。サブプライムの総売りなどは横に置いて、鉄が紙のように舞うと囃され4ケ直前に迫った新日鉄、成り上がり社長が自家用機を買ったライブドア等胸のすくような成果が上がりました。

純空売りは先物は別にして個々の銘柄ではほかに買い持ちがありヘッジする場合以外めったに手を出しません。しかし時と場合によっては大きな勝負も仕掛けました。

成熟経済下では中期投資一本に絞れ

 高度成長期・額面割り当て増資の時代は長期投資が資産を増やしました。僕の6年間の売買はロスカットの回数を除けばせいぜい年に数回で的確にその年の天底を捉えております。

 デイトレ等の超短期投資も取ったり取られたりで意外に成果は上がりません。成熟経済では世界の変化も短いサイクルでどんどん早くなっています。株式投資は12年の中期投資が一番効率良いことが分ります。

 年もの間それぞれの年の高値で売り安値で買えたのは僕のバイオリズムが相場の周期と不思議なほど一致した結果だったと言えます。

賢明だった団塊世代                                                                  

 20136月末の個人の金融資産は1,590兆円です。(出所:日銀「資金循環統計」)うち現金部門は860兆円、保険・年金434兆円でこれだけで81.4%占めております。株式・出資金は129兆円、投資信託72兆円で両方合わせて12.6%です。2007年の株式・出資金は137兆円(8.9%)だったのでサブプライム前にもまだ届いておりません。

 日本が総中流といわれた高度成長経済の中、盛んに「貯蓄から投資へ」を合言葉にリテール営業に注力しました。しかし株式市場は暴落を繰り返し、その都度投資信託は額面割れや償還延期など投資家の信頼を裏切り、戦後68年経っても個人金融資産の13%も株式市場へ呼び込むことが出来ないでいます。

 「貯蓄から投資」で踊らなかったお陰で100年に一度といわれたリーマンショックでも団塊世代の金融資産は大きな怪我をせずに済みました。

 「貯蓄から投資へ」に個人投資家が踊らなかった最大の要因は、長い間リテール営業は手数料稼ぎの草刈場となって信用の蓄積をしてこなかったことでした。どんなに相場が暴落しても、低迷しても営利企業である株式会社は利益を追求しなければなりません。

リーマンショック後、外資に買収されたN証券が取得価格の半値以下でリテール部門を投売りされたのは収益至上主義の犠牲であり、日本の証券会社がリテール営業で食べていくための個人投資家の絶対数が足りない事を如実に証明しているのです。

必然的に中高年の個人金融資産が狙い撃ちされ、年金の運用までリスク資産を組み入れようとしています。少子高齢化人口減少社会の金融市場は860兆円の現金・預金の動静にかかっています。

おわりに


先読み予告売買は7年目も大きな成果を挙げて8年目に突入です。大納会のツイートを載せておきます。


2014 12 31日


株式市場には未来を先読みする特異性があります。12月8日を起点のボラの高い相場は3月限への乗り換えの後押しとなりました。今年の5月「Buy in May」で底浚いをしましたが来年もひょっとしたら異次元緩和で煽り上げた反動があるかも知れないと思っています。よい年をお迎えください。


昨年末まで10数兆円買い越した頼みの外人も年間を通してSQ等を絡めた短期売買に終始し日銀が輪転機を回した分だけ円安が進み何度も書いた事ですが最初からアベノミクスは見透かされていました。世相は政権誕生時に書いた通り円安で大企業が儲け実質賃金が下がり物価の値上がりだけが残りました。


1週間前に書いた波乱含みの予感まで的中して8年目へ身の引き締まる思いです。1年後末広がりで終わっている事を願うばかりです。予告売買→結果検証と発した内容は訂正が効かないリスクを負いながら2010年4月からはtwitterで全てが証明されて実績が又1年追加されました。

時刻入Twitterで進化を続ける予告売買投資日記
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